2022年05月13日
役員運転手は普段から役職が上の方や、目上の方などと接する機会の多い職業です。
だからこそ、マナーが求められる場面が非常に多くあります。
身だしなみや言葉遣い・運転などのマナーは、相手の方や周りへの気配りからくるもの。
それを理解して初めてマナーが定着し、応用力が身につきます。
そこで今回は、役員運転手が身につけるべきマナーと、それを教育する方法をご紹介します。
「雇用している役員運転手のマナーがなっていない」
とお困りの方や
「どこへ行っても恥ずかしくないだけのマナーを役員運転手に身につけさせたい」
とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
1. なぜ役員運転手にマナーが必要なのか
「役員運転手は運転だけが仕事」と思っている方がいらっしゃるかもしれませんが、それは間違いです。
役員運転手は想像以上に多くのスキルが必要な職業で、マナーもそのひとつ。
普段から役員運転手は、自分よりも立場が上の方と接する機会がほとんどです。
それは社内だけでなく、社外の方も当てはまります。
企業で役職に就いている方は、マナーに厳しい方も多くいらっしゃいます。
失礼な態度では気分を害し、それがもしも取引先の方だった場合は、今後のお付き合いにも影響が出る可能性もあるでしょう。
役員運転手が靴の先まで整った身なりで、スマートに役員のエスコートをしていれば、それだけでも取引先からは好印象にみられます。
だからこそ役員運転手には、マナーが身についている必要があるのです。
2. 役員運転手に求められるマナー
社会人が必要とされるのは、とくに「ビジネスマナー」です。
社会人として、仕事やお付き合いを円滑にするために、誰もが身につけるべきものです。
役員運転手にとっても同様で、ビジネスマナーはあって当然のもの。
その中でも、とくにどのようなマナーが必要なのでしょうか?
ここでは3つのマナーを確認してみましょう。
2-1. 運転
役員運転手にとって、運転業務はドアの開閉サービスから始まります。
役員が乗車する際に、車の縁に手を添えてぶつからないようにすることも、役員運転手として当然のマナーです。
運転中のマナーも数多くあります。
たとえば一般的にいわれる急のつく運転「急発進」「急ブレーキ」「急ハンドル」は、しないこと。
これらはまわりのドライバーに迷惑が掛からないようにするだけでなく、同乗している役員に気持ちよく乗っていただくためにも必要なマナーといえます。
ほかにも事故を未然に防ぐために、車線変更や右左折時の適切なタイミングでのウインカーや、雨の日の水たまりに気を付けることなどがあげられます。
役員車に会社名が入っていることはまれかもしれませんが、いつどこで誰が見ているかも分かりません。
「あの会社の運転は荒い」と周囲を不快にさせない運転も、重要なマナーです。
2-2. 挨拶・言葉遣い・身だしなみ
業務で接する目上の方やお客様・取引先の方への対応も、身につけるべきマナーです。
とくに言葉遣いや挨拶は厳しく見られています。
役員運転手が自分から話す機会はほとんどありませんが、挨拶や相手に質問をされたときは、端的にかつ不愛想にならないように対応する必要があります。
尊敬語・謙譲語の使い方は最低限身につけておきたいものです。
身だしなみに関しても、相手の方を不快にさせない、爽やかな印象を抱いていただけるような身なりをするのがマナーです。
髪型やひげもスッキリした状態が理想。
服装は常にシワのない状態を保ちます。
2-3. 電話・メール・LINE
近年役員運転手への連絡は、電話だけでなくメールやLINEを活用している企業が増えています。
短文のメールやLINEは、相手の気持ちが読みづらいもの。
だからこそ、マナーを守ったビジネスメールが書けなければなりません。
メールでは、
・分かりやすい件名にする
・挨拶や内容は簡潔に
・誤字脱字をなくす
といったことに気をつけます。
LINEの場合は、短文で分かりやすくが基本。
メッセージが届いたら、なるべく早く返信することや、既読スルーはしないなど基本のマナーも必要です。
このように、役員運転手に必要なマナーはどれも、相手の方へのちょっとした「気配り」が関係しています。
自分本位ではなく、相手の立場になって考えることで、正しいマナーができるはずです。
3. 役員運転手にマナーを身につけさせる方法
従業員全般にいえることですが、これらのマナーを定着させるのは一朝一夕ではできません。
ここからは、これまでにご説明したマナーを身につけさせる方法をご紹介します。
3-1. マナーの意味・理由の教育をする
まず教えるべきなのは、マナーの型ではありません。
なぜそのようなマナーが必要なのか、マナーができていないとどうなるのかを教育しましょう。
マナーは相手に対する気配り。
気配りができることで、相手からの信用が得られること、マナーを守らなければビジネスが成り立たないことを理解させます。
縁の下の力持ちで、役員を支える立場の役員運転手ですが、取引先へ行けば「会社の代表」として見られています。
その自覚をもたせることも重要です。
3-2. 実務研修をする
マナーは、仕事をしていくうえで必要なものだと理解できたところで、次は基本の型を覚えます。
基本だけ教えても応用ができないのでは?と思うかもしれませんが、最初にマナーの必要性や意味を理解しているため、「相手目線でものを考えることが重要」であることも分かっています。
この理解をベースに、基本の型をパターンごとにいくつか訓練していけば、次第に自分だけでも判断できるようになっていきます。
3-3. 繰り返し実践させる
最後に、ひとりでもできるように実践で経験を積んでいきます。
ここで必要なのは、フィードバックです。
注意すべき点があれば、なるべく早くフィードバックし、正しい方法を指摘し定着させます。
また、これらのマナーを身につけさせながら「秘書検定」の資格取得をさせるのもおすすめです。
ビジネスマナー全般や立ち居振る舞い・電話対応・敬語の使い方などについても学べます。
4. マナーの身についたドライバーを雇用する方法
とはいえ、役員運転手のようにたった一人だけ雇用する場合、そこまで教育に時間をかけていられないというのが、実情ではないでしょうか。
教育に時間をかけず、即戦力として働かせたいのであれば、役員運転手専門の派遣・請負会社に人材を依頼する方法もあります。
役員運転手の派遣・請負会社では、さまざまな研修を行っています。
研修内容は各社さまざま。
たとえば都内の「セントラルサービス」では、運転技術やルート設定の方法など、役員運転手に必要なスキルを徹底的に教育しています。
役員運転手としての気配りや身だしなみ・挨拶の仕方などのマナーも教育しており、どこへ行っても恥ずかしくないドライバーを紹介してもらえるでしょう。
5. まとめ
役員運転手にとって、運転のマナーやビジネスマナーなどは身につけておくべき必須のスキルです。
しかしマナーは自分一人では身につきません。
必ず誰かのサポートが必要です。
マナーは相手のことを思っているからこそできる気配り。
そのことを理解させ、基本の型を身につけさせましょう。
繰り返し実践、フィードバックすることで、着実に身についていきます。
1年後・5年後に優秀なドライバーになっているよう、社内全体でフォローしていきましょう。
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