2023年11月17日
車の運転が好きな方の中には、プロドライバーとして働きたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
運転を職業とする方をプロドライバーといい、カーレーサーやタクシー運転手などが当てはまります。
しかしプロドライバーの職種によって必要な資格や仕事内容が異なるため、気になる職種がある場合は確認したほうがよいでしょう。
この記事では、各プロドライバーにおいて必要な資格や心得、仕事内容について解説します。
車両を運転する仕事へ就職・転職をお考えの方はぜひ参考にしてください。
1. プロドライバーとは
プロドライバーとは、運転を職業とする方全般を指します。
ここでは、プロドライバーの主な職種や仕事内容、必須資格などをご紹介します。
1-1. 主な職種
代表的なプロドライバーの職種として、以下が挙げられます。
・カーレーサー
・トラックドライバー
・タクシー運転手
・バス運転手
・役員運転手
・ハイヤー運転手
レーシングカーを運転して勝敗を決めるカーレーサーだけではなく、タクシー運転手や役員運転手などもプロドライバーに当てはまります。
1-2. 仕事内容
プロドライバーの主な職種ごとに、仕事内容や特徴をまとめました。
プロドライバーの主な職種 | 仕事内容 | 特徴 |
カーレーサー | カーレースで勝利を目指し、賞金を得る | 車を用いて時間や距離などを争う競走競技に参加する |
トラックドライバー | 荷物を運搬する | 小回りの利く小型や、高速道路を使って運搬する長距離型などのトラックを運転する |
タクシー運転手 | お客様を目的地まで運ぶ | 駅前や予約場所などでお客様を車に乗せて、目的地まで運ぶ
流し営業もある |
バス運転手 | 市営バスや高速バス、スクールバスなどを運転する | |
役員運転手 | お客様の社用車または私有車を運転する | |
ハイヤー運転手 | お客様は完全予約制で、会社所有の車を運転する |
プロドライバーといっても、職種によって運転する車の種類や、仕事内容が異なります。
ただし全職種において、運ぶものや人に対して責任を持つという点と、運転に対するプロ意識を持つという点においては共通しているといえるでしょう。
1-3. 働き方
プロドライバーになるには、それぞれの運転手を募集する企業に就職するのが一般的ですが、雇用形態は正社員や契約社員・パート・アルバイトなどさまざまです。
労働時間や休日などはプロドライバーの職種によって異なり、朝早く・夜遅くに働くこともあれば、土日に働くこともあります。
また、ゴールデンウィーク・夏休み・年末年始など、人の移動が多い期間は繁忙期となり、休みが取れない場合もあります。
1-4. 必須資格
各職種に対して必要な資格は下記の表のとおりです。
プロドライバーの主な職種 | 資格 |
カーレーサー | 普通自動車第一種免許
国内Aライセンス 国内Bライセンス |
トラックドライバー | 5 t未満:普通自動車第一種免許
11t未満:中型自動車免許 それ以上の大型:大型自動車免許 |
タクシー運転手 | 普通自動車第二種免許 |
バス運転手 | 大型自動車第二種免許 |
役員運転手 | 普通自動車第一種免許 |
ハイヤー運転手 | 普通自動車第二種免許 |
カーレーサーは、JAFが発給する国内Aライセンスを取得することで、JAF公認のレースに出場が可能です。
トラックドライバーは、運転するトラックの大きさによって必須資格が異なります。
また、人を運んで収入を得るタクシー運転手やハイヤー運転手は、普通自動車第二種免許の取得が必要です。
1-5. 平均年収
「令和4年賃金構造基本統計調査」を参考に、プロドライバーの職種ごとの平均年収を下表にまとめました。
プロドライバーの主な職種 | 平均年収 |
カーレーサー | 100万円未満 |
トラックドライバー | 約454万円 |
タクシー運転手 | 約372万円 |
バス運転手 | 約385万円 |
役員運転手 | 約337万円 |
ハイヤー運転手 | 約337万円 |
参考:令和4年賃金構造基本統計調査(職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計))
カーレーサーは、優勝したときの賞金は多額になりますが、アルバイトをしながら競技に出る人もいるため、一概に平均年収を算出するのは難しくなります。
年収だけでなく、自分に合った職種や企業を選ぶのが大切です。
2. プロドライバーに必要な4つの心得
プロドライバーの仕事内容や必須資格を解説しましたが、運転を職業とするうえで持っておくべき心構えについてご紹介します。
2-1. 運ぶ命や荷物に責任をもつ
プロドライバーとして働くならば、お客様の命や荷物に責任を持ちましょう。
お客様の命や荷物を預かっているプロドライバーは、運転次第で命を奪ったり、荷物を破損させたりする可能性があります。
また、カーレーサーの場合はお客様を乗せることはありませんが、危険を伴う職業で、自分の命を失うかもしれないといった緊張感が必要です。
「事故を起こしたり、巻き込まれたりする可能性がある」と自分事と捉えて、仕事に取り組むことが求められます。
2-2. 安全第一で運転する
お客様の命や荷物を預かるプロドライバーは、どんなときでも安全運転を心がける必要があります。
安全運転を行ううえで、以下のような交通ルールを守りましょう。
・あおり運転をしない
・運転中に携帯電話を操作しない
・横断歩道を渡りたい歩行者に道を譲る
ドライバー経歴が長いから、慣れた道だからなどといった理由から自分の運転技術を過信せず、他車の見本となる運転が大切です。
2-3. 企業の広告塔である
自身が運転する車が、企業を宣伝しているという自覚を持つことが大切です。
レーシングカーにはスポンサーの運営元、トラックには荷物の販売元など、プロドライバーが運転する車には企業名が記載されることが多数です。
名前が書かれることからドライバーも企業の一員と判断され、運転の仕方や接客態度によっては企業側に苦情が入る可能性もあるでしょう。
ドライバーは人から見られ、企業側のイメージダウンを引き起こす可能性がある立場だと理解することが大切です。
2-4. 健康管理に努める
身体を良好な状態に保つよう健康管理に力を入れることが大切です。
体調が悪いときに運転すると交通事故につながる可能性があり、たとえば以下のケースが考えられます。
・睡眠不足によって居眠り運転をする
・風邪で頭がぼーっとして注意力が散漫になる
良好な健康状態を保つために、十分な睡眠時間を確保する、栄養バランスのよい食事などの方法を取りましょう。
さらに、健康管理に気をつけるだけではなく、体調の悪いときに運転しない決断をするのも重要です。
3. プロドライバーの主な就職先
プロドライバーになるには、それぞれの運転手を募集する企業に就職するのが一般的で、以下の例が挙げられます。
プロドライバーの主な職種 | 就職先の例 |
カーレーサー | 企業やカークラブのチーム |
トラックドライバー | 運送会社、企業の物流部門 |
タクシー運転手 | タクシー事業を行う会社 |
バス運転手 | 観光業を営む会社
送迎が必要な学校・習い事・ホテル |
役員運転手 | 役員運転手を派遣する会社 |
ハイヤー運転手 | ハイヤー事業を行う会社 |
企業のなかには、未経験者でも安心して業務に取り組めるよう研修制度を設けているところもあります。
4. まとめ
プロドライバーとは、運転を職業とする方全般のことで、主に以下の職種があります。
・カーレーサー
・トラックドライバー
・タクシー運転手
・バス運転手
・役員運転手
・ハイヤー運転手
職種によって仕事内容や必須資格などが異なるため、自分に合った仕事を探してみてください。
プロドライバーとして働くには、お客様の命や荷物に責任をもち、安全第一で運転するのが大切です。
プロドライバーを目指す方は、運転手を募集する企業の求人に応募してみましょう。
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