プロの運転手は、車の運転を生業とし、人や荷物を安全に届けることが主な仕事です。

そのため通常のドライバーよりも大きな責任と高いスキルが求められます。

しかし、物流やお客様の役に立っていることが実感しやすいため、非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。

 

今回はプロの運転手における仕事の種類、必要なスキルや心構えについて解説します。

これから就職・転職をお考えの方はぜひ参考にしてください。

 

1.プロの運転手とは

 

プロの運転手とは、運転を職業とする方全般を指します。

運転を職業とする人と聞いて、タクシー運転手やトラックドライバーを想像する方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、プロの運転手の職種や取得すべき資格をご紹介します。

 

1-1.プロの運転手の職種

 

たとえば、代表的なプロの運転手の職種として、以下が挙げられます。

 

・トラックドライバー

・タクシー運転手

・バス運転手

・役員運転手

・ハイヤー運転

 

トラックドライバーは荷物を運搬するのに対し、ほかの運転手はお客様を目的地まで運ぶことが仕事です。

なかでも、役員運転手とハイヤー運転手が乗せるお客様は、会社役員や著名人などが多いです。

 

プロの運転手の職種ごとに、主な仕事内容と特徴を下記にまとめました。

 

プロの運転手の職種	主な仕事内容	特徴
トラックドライバー	荷物を運搬する	トラックにはさまざまな種類がある。 ・小回りの利く小型 ・多くの荷物や大きな荷物を運搬できる大型 ・高速道路を使って運搬する長距離型　など
タクシー運転手	お客様を目的地まで運ぶ	・駅前で待機したり、予約場所に向かったりしてお客様を乗せる。 ・会社が所有する場合と個人営業の場合がある。
バス運転手		勤務先によって運転するバスは多数ある。 ・市営バス ・観光バス ・高速バス ・スクールバス ・施設の送迎バス　など
役員運転手		・主な勤務先は運転手を派遣する会社。 ・お客様の社用車または個人の私有車を運転する。
ハイヤー運転手		・主な勤務先はハイヤー会社。 ・会社所有の車を運転する。 ・乗せるお客様は完全予約制。

 

また同じプロの運転手でも、職種によって勤務先や事業形態が異なります。

 

1-2.プロの運転手の必須資格

 

プロの運転手の必須資格は、使用する車によって下表のように異なります。

 

プロの運転手の職種	必須資格
トラックドライバー	・5 t未満：普通自動車第一種免許 ・11t未満：中型自動車免許 ・それ以上の大型：大型自動車免許
タクシー運転手	普通自動車第二種免許
バス運転手	大型自動車第二種免許
役員運転手	普通自動車第一種免許
ハイヤー運転手	普通自動車第二種免許

 

運転に関わるお仕事が未経験の場合は「普通自動車第一種免許」のみで仕事ができる役員運転手が始めやすいでしょう。

必須ではありませんが、職種に応じて下表の資格をとっておくこともおすすめです。

 

プロの運転手におすすめの資格	仕事で活かせるポイント
運行管理者	・ドライバーの健康管理や指導などを行うのが仕事。 ・トラックやバス、タクシーなどの営業所への配置が義務付けられている。
牽引免許	・車を牽引するときや、大型トレーラーを運転するときに必要。
フォークリフト免許	・荷物の積み下ろしのときに必要。
秘書検定	・「感じのよさ」を人に表現する方法について学べる。 ・秘書業務を行うことがある役員運転手に特におすすめ。

 

入社後に資格取得を目指すのもよいでしょう。

 

2.プロの運転手に必要な4つの心構え

 

プロの運転手は仕事における責任が大きいため、一般の運転手とは異なる心構えが必要です。

 

2-1. 安全運転を心がける

 

プロの運転手に必要な心構えの1つ目は、安全に運転することです。

 

運転中に携帯電話を触らない、あおり運転をしない、横断歩道を渡りたい歩行者がいたら道を譲るなどの交通ルールを守ることは言うまでもありません。

ほかにも、自分の運転技術を過信しないこと、「～だろう」運転をやめることなども大切です。

プロの運転手だからこそ、ほかの車の見本となる運転を心がけましょう。

 

2-2. 環境に配慮した運転を心がける

 

プロの運転手に必要な心構えの2つ目は、環境に配慮した運転を行うことです。

 

たとえば、以下のようなことを心がけるとよいでしょう。

 

・排出ガスを減らす運転の仕方をする（急発進や急ブレーキをやめる）

・タイヤの空気圧を適正値に保つ

・無駄なアイドリングを行わない

 

さらに環境を気遣った運転が、交通事故防止や運行経費削減にも繋がります。

プロの運転手として排出ガスを減らす運転を心がけましょう。

 

2-3.心と時間に余裕をもつ

 

プロの運転手に必要な心構えの3つ目は、自分の心と時間に余裕を持った運転を行うことです。

 

イライラしているときは、歩行者や他車への思いやりがなくなります。

冷静ではないときは、到着時刻に遅れそうになり慌てて運転したりスピードを出し過ぎたりするケースもあるでしょう。

 

心に余裕を持つには、ストレスの発散法を見つけておき対策を取りましょう。

時間に余裕を持つには、トラブルや渋滞の可能性を考えて、早めに行動するのがおすすめです。

 

2-4.睡眠をしっかりとり健康管理に努める

 

プロの運転手に必要な心構えの4つ目は、健康管理を徹底することです。

 

睡眠が足りなければ、頭がハッキリせず居眠り運転につながります。

健康的な身体をつくるには、睡眠・食事・運動が大切です。

夜更かしをせずにしっかりと睡眠時間を確保する、栄養バランスのとれた食事を行うなどを心がけましょう。

 

また長時間の運転は、注意力や判断力の低下に繋がる可能性があります。

疲労を溜めないよう、適度に休憩をとりながら運転してください。

 

3.プロの運転手になるには

 

プロの運転手になるためには、それぞれの運転手を募集している企業に就職することが一般的です。

トラックドライバーであれば運送会社や企業の物流部門へ、タクシー運転手やハイヤー運転手は、該当する事業を行う会社への就職が一般的です。

 

バス運転手の場合は、バス会社や観光業を営む会社、送迎が必要な学校・習い事・ホテルなど就職先は豊富にあります。

役員運転手は、運転手を派遣する会社に勤めるのがおすすめです。

たとえば「セントラルサービス株式会社」は、運転技術向上やビジネスマナーの習得を目的とした訓練・講習を行う役員運転手の派遣会社です。

 

未経験からプロの運転手になりたい方は、研修制度が整っている会社に勤めることで安心して働けます。

 

4.まとめ

 

プロの運転手の職種にはトラックドライバーや役員運転手などがあります。

 

プロの運転手を目指す方は、安全第一で運転することや、心と時間に余裕を持つことなどを心がけましょう。

運転する車によって取得すべき資格が異なりますが、業界未経験の方は「普通自動車第一種免許」のみで働ける役員運転手がおすすめです。

 

役員運転手は心配りができ、お客様の雰囲気に合わせて行動できる方に向いている職業であるため、プロの運転手の仕事に興味を持った方は、ぜひ応募してみてください。