2023年10月03日
車の運転が好きな方の中には「プロドライバー」として収入を得たいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
しかしプロドライバーの種類は、カーレーサーや、トラック・タクシー・バスの運転手や役員運転手など多岐にわたります。
職業によって、得られる収入や必要な資格は異なるため、プロドライバーとしての仕事に就きたい方は確認しておくことが大切です。
当記事では、運転する車種別に、仕事内容や必要な資格について解説します。
「今からでも目指せるドライバーの仕事に就きたい」
「将来的には、今よりも高い年収を稼ぎたい」
など、車を運転する仕事への転職または就職にご興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
1. プロドライバーとは
プロドライバーとは「運転を職業にしている人」を指します。
レーシングカーのドライバーを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、タクシーやバス、トラックの運転手も、プロのドライバーです。
職種にもよりますが、プロドライバーに求められる運転以外の仕事には、以下があります。
・車両の日常点検
・運転マナーに配慮した運転
・顧客とのやり取り
・ドライバー自身の健康管理 など
運転だけにとどまらず、運転業務に必要な管理ややり取りを網羅的に行うことも、プロのドライバーの仕事といえるでしょう。
2. プロドライバーの種類と年収
プロドライバーと一口に言っても、物を運ぶドライバーやお客様を目的地までお送りするドライバーなど、さまざまな種類があります。
ここからはプロドライバーの種類と年収について、具体的に紹介します。
2-1.プロドライバーの種類
プロドライバーには、主に次の種類があります。
カーレーサー | ・カーレースという「競技」に出場するドライバー |
バス運転手 | ・観光バスや都営バスなど、バスの中にもさまざまな種類があり、高速バスのように長距離を運転する場合もある
・スクールバスやホテルの送迎バスなども含まれる |
トラック運転手 | ・引っ越しや物流に携わり、物をトラックで運ぶ
・市街地は小回りの利く小型のトラック、長距離は多くの荷物を運べる大型トラックが多い |
タクシー運転手 | ・タクシーを運転しながらお客様を目的地まで運ぶ
・タクシー会社へ勤務するほか、経験を積み独立した個人営業のタクシーもある |
役員運転手
(ハイヤー運転手) |
・企業の役員や社長を目的地までお連れする
・運転だけでなく車内清掃やおつかいなど、業務内容は多岐にわたる |
このように「プロドライバー」といっても、仕事は多岐にわたり、年収にも違いがあります。
2-2. プロドライバーの年収
プロドライバーの平均年収を表にまとめると、下記になります。
職種 | 年収 |
カーレーサー | 100万円未満 |
バス運転手 | 398万7,000円 |
トラック運転手 | 477万3,000円 |
タクシー運転手 | 361万3,000円 |
役員運転手
(ハイヤー運転手) |
327万6,000円 |
参考:賃金構造基本統計調査(職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計))
カーレーサーは命がけの危険な行為もあり、優勝した際の賞金も多額です。
最高峰ともいえるF1レーサーになると、年収は計り知れません。
しかし、副業をしなければ働けないドライバーもいることから、平均を割り出すことは困難です。
カーレーサー以外のドライバーでも、上記のように職種によって年収に差があります。
3. プロドライバーに必要なマナー
プロドライバーはお客様の命やお荷物を預かる重要な役割があり、安全運転に対する意識を高くもつ必要があります。
またプロドライバーに求められるマナーには、次が挙げられます。
・自分の運転を過信しない
・常に気を引き締める
・ほかのドライバーや歩行者に思いやりを持つ
・常に冷静でいる
自分の力を過信せず、常に周囲に思いやりを持つことも、必要なマナーといえるでしょう。
また、下記の記事にも役立つことが書いてありますのでぜひ参考にしてください。
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4. プロドライバーになるには
プロドライバーになるためには、職種によって必要な資格や条件があります。
ここからは、プロドライバーになるための必要な資格や方法を紹介します。
4-1. 必要資格
プロドライバーに必要な資格をまとめると、次の表の通りになります。
職種 | 資格 |
カーレーサー | 普通自動車第一種免許 国内Bライセンス 国内Aライセンス |
バス運転手 | 大型自動車第二種免許 |
トラック運転手 | 普通自動車第一種免許 中型自動車運転免許 大型自動車運転免許 |
タクシー運転手 | 普通自動車第二種免許 |
役員運転手 (ハイヤー運転手) |
普通自動車第一種免許 |
国内Aライセンス(国内競技運転者許可証A)は、国内Bライセンスの上級資格で、取得することでJAF公認競技(レース)への参加権が得られます。
バスの運転手は基本的に二種免許が必要ですが、スクールバスのように営利目的でない場合など、一種免許で運転可能なケースもあります。
4-2. 身体条件
プロドライバーに必要な身体条件をまとめると、以下の表のとおりになります。
職種 | 身体条件 |
カーレーサー | ・両眼0.7以上、片眼0.3以上 |
バス運転手 | ・両眼0.8以上、片眼0.5以上 ・深視力検査 |
トラック運転手 | ・両眼0.8以上、片眼0.5以上 ・深視力検査 |
タクシー運転手 | ・片目0.5、両目0.8以上 ・深視力検査 |
役員運転手 (ハイヤー運転手) |
・両眼0.7以上、片眼0.3以上 |
車の免許を初めて取得する場合は、あわせて色彩識別能力や聴力検査も必要です。
必要な資格は職種や勤務する会社によって異なりますので、転職の際は運転する車種を確認しましょう。
4-3. プロドライバーとしての主な就職・転職先
トラック・バスの運転手になるのであれば、運送会社やバス会社に就職・転職するのが一番の近道でしょう。
入社後に必要な免許を取らせてもらえる会社もあります。
タクシードライバーは、タクシー会社に就職・転職する方法が一般的です。
経験を積むことで、個人タクシーとして起業する道も開けます。
役員運転手(ハイヤー運転手)は、企業が独自で求人募集しているケースもありますが、専門の派遣会社に登録し、仕事を紹介してもらう方法もあります。
5.プロドライバーが安定して働くための企業の選び方
プロドライバーが安定して働くためには、福利厚生のしっかりした会社に就職することが、一番の近道です。
トラックやタクシー運転手は求人募集も多く、比較検討しながらご自身にあった会社を見つけましょう。
役員運転手であれば、まずは派遣から始めることが安心です。
例えば「セントラルサービス株式会社」は、都内を中心に役員運転手専門の派遣会社です。
研修制度も充実しているため、普通免許をお持ちであれば初心者でも挑戦しやすいでしょう。
6.まとめ
運転が好きな方にとって、運転を極めるプロドライバーは憧れの仕事です。
プロドライバーにはさまざまな職種があり、それぞれ必要な資格・身体条件があり、始めやすさが異なります。
中でも役員運転手は普通自動車第一種免許のみで従事できるため、プロドライバーの中ではもっとも始めやすい職種です。
また、大企業の社長や役員の方々と接することで、さまざまな知識を得られ人としても成長できることから、向上心のある方にもおすすめです。
本記事でご紹介したマナーを守り、プロドライバーとしてのキャリアをスタートさせましょう。
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