2022年04月28日
役員運転手を新規採用した場合、社内研修は行っていますか?
役員運転手は、社長や役員を目的地まで安心・安全にお送りすることが仕事。
つまり会社の重役の命を守る重要な業務を任せることになります。
それだけに、不安のある相手には任せられません。
だからこそ役員運転手には研修が必要です。
ではどういった研修を行えばよいでしょうか?
そこで今回は、役員運転手に研修が必要な理由と研修内容、もし研修が行えない場合の対処法をご紹介します。
役員運転手の研修でお悩みの方は、ぜひご一読ください。
1. 役員運転手に研修が必要な理由
役員運転手は運転だけでなく、役員の安全を守り仕事がスムーズに進むよう補佐する役割も担っています。
だからこそ役員運転手は、教育が必要です。
「採用する人材は、すでに運転ができるはずだから、研修は必要ない」
そうお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし役員運転手は単独で働く職種です。
だからこそ誰かに教わる必要性があります。
まずは役員運転手に研修が必要な理由を詳しく解説します。
1-1. スキルが必要
役員運転手の仕事は、ただ運転するだけでは務まりません。
安心・安全に社長や役員を目的地へお送りすることが重要です。
また、目上の方と接することが多いため、礼儀作法も身につけている必要があります。
実はさまざまなスキルが求められる仕事なのです。
<役員運転手に必要なスキル>
・運転技術
・ビジネスマナー
・守秘義務の徹底
・こまやかな心遣い など
なぜ守秘義務を徹底する必要があるのか?
役員に車内で快適に過ごしていただくためには、どうすればよいのか?
役員が気持ちよく仕事をするためにも、こういった知識やスキルを身につけておく必要があります。
そのためにも、研修が必要なのです。
1-2. 単独の業務で学びの場がない
役員運転手は通常、単独で業務を行います。
誰かが隣で手助けしてくれるわけではありません。
何かあるごとに事細かく指示を出してくれる役員の方ならよいかもしれませんが、通常役員は、「役員運転手はスキルが身についているもの」として接します。
そのため役員運転手には学びの場がありません。
ひとりよがりの仕事では、よかれと思ってしていた行いが、実は役員にとって迷惑だったということも考えられます。
だからこそ事細かなケーススタディを提示し、最善の策を教育する必要があるのです。
2. 役員運転手の研修内容
では具体的にどういった研修を行えばよいでしょうか?
研修内容の基本は、ご紹介した「身につけるべきスキル」に沿って、行っていきましょう。
2-1. 運転技術
まず必要なのは、運転技術です。
指導者が助手席に座り、運転の仕方を細かく指導します。
とくに注意が必要なのは「急ブレーキ」「急発進」「急加速」といった、「急」のつく運転です。
またカーブを曲がる際の減速や、緩やかな車線変更など後部座席の方に負担がかからないような運転の仕方を指導します。
2-2. ビジネスマナー
役員運転手は担当する役員だけでなく、取引先の方とお会いする機会もあります。
そのため挨拶や頭の下げ方、言葉遣いなど、失礼に当たらないだけの礼儀作法が身についていなければなりません。
また電話やメールで業務の指示を出されることもあるため、それぞれのマナーを知っておくことも重要です。
2-3. 守秘義務の徹底
多忙な役員は、車内でも電話や書類に目を通すなど仕事をしていらっしゃいます。
役員運転手は、これから発表予定のサービスや商品の情報をいち早く耳にすることもあるでしょう。
しかし車内で聞いた情報は、プライベートなことも含め、ほかの人に話すことは禁止です。
万が一他社に情報が漏れてしまえば、大問題に発展する恐れもあります。
研修では、守秘義務の徹底と、万が一情報が漏れてしまった場合どういった問題が起こりうるかについて理解させましょう。
2-4. 心配りの仕方
役員運転手にとって運転だけでなく、さまざまな心配りをすることも業務の一環です。
ドアの開閉サービスや雨の日に傘をさしかけることなどは、一般的によく知られている役員運転手の業務です。
ほかにも、乗車いただくまでに車内の空調を調整しておくことや、書類に目を通しているときにできるだけトンネルに入らないなど、有能なドライバーはさまざまな心配りをしています。
これらは教えてもらわなければ気付かないことも多く、ある程度は研修で伝えておくようにしましょう。
2-5. 事故対応の方法
万が一事故が起きてしまった場合、誰でも慌ててしまいどうすればよいか分からなくなってしまいます。
役員車で事故が起きた場合、最初に安全確保をすること、要救助者がいた場合はどうすればよいのか、どこに連絡するのかなどを徹底しておきます。
具体的な連絡先はいつでも見られるよう、マニュアルなどに明記しておきましょう。
3. 企業内研修が難しい場合の対処法
ご紹介したように、役員運転手の研修内容は一般の社員研修とまったく違います。
研修できる教育担当者がいないと感じた方もいらっしゃるでしょう。
たしかに役員運転手を複数名雇用している会社なら、専任の研修担当がついていることもあるでしょう。
しかし通常の会社で研修を行うのは難しい場合も多いのではないでしょうか?
ここからは、研修が行えない場合どうすればよいかをご紹介します。
3-1. 派遣・請負会社に役員運転手を依頼する
派遣・請負会社の中には、役員運転手を専門とする会社があり、そのような会社では運転技術の研修を行っており、所属するドライバーはある程度のスキルがすでに身についています。
また派遣・請負会社によってはビジネスマナーや細やかな心配りなども研修しているため、どこへ行っても恥ずかしくないドライバーを紹介してもらえます。
たとえば東京都内では、「セントラルサービス」の研修内容が細やかなことで有名で、ハイスキルのドライバーが所属していると評判です。
スポット契約で半日や1日だけでも依頼できるため、これから採用を検討されている方は、一度試してみてはいかがでしょうか?
4. まとめ
役員運転手は、社長や役員を目的地まで安心・安全にお送りすることが仕事のため、さまざまなスキルが必要です。
仕事柄役員運転手は単独の仕事がほとんどで、自分自身にスキルや知識がどの程度備わっているかが判断できません。
だからこそ、研修が必要とされます。
研修は以下のような内容をふまえて行う必要があります。
<役員運転手の研修内容>
・運転技術
・ビジネスマナー
・守秘義務の徹底
・心配りの仕方
・事故対応の方法
しかしこのような研修を行える人材は、なかなか一般の企業にはいません。
これから採用をされる方は、スキルの備わった派遣・請負会社のドライバーも検討するなど、研修が必要ない方法も考えてみましょう。
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