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女性の役員運転手を雇用して得られるメリット・デメリット

 

日常的に役員運転手に会う機会はあまり多くありません。

さらにその中でも、女性の役員運転手はほとんど目にすることがありません。

 

しかし役員運転手の業務内容や必要なスキルを考慮すると、むしろ女性にこそ役員運転手の仕事が向いていることが分かります。

女性の役員運転手を雇用することで、さまざまなメリットもあります。

 

ではなぜ女性の役員運転手は少ないのでしょうか?

 

そこでここでは、女性の役員運転手が少ない理由や、雇用するメリット・デメリットなどをご紹介します。

女性の役員運転手の雇用を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

 

1. 女性役員運転手の割合

 

女性の役員運転手を見ることはめったにありませんが、実際男女比はどれぐらいあるのでしょうか?

 

役員運転手は企業がそれぞれ雇用しており、実際全国で何名ほどの役員運転手がいるのか明確な数字は出ていません。

そのため男女比も明確ではありません。

 

そこで「人を乗せる仕事」という共通点のあるタクシーで、比較してみることにします。

令和3年3月末の女性ドライバーの数は全国で9,723人。

これは全タクシー運転手の中で3.7%を占めています。

 

ちなみに平成22年は2.3%。平成27年の割合は2.5%と、少しずつですが年々増加しています。

 

しかしまだまだ女性ドライバーは少数派です。

このことから、女性の役員運転手もそれほど多くないことが想像できます。

なぜそんなに少ないのでしょうか?

 

参考:一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会|女性乗務員採用状況調査結果平成22年・平成27年・令和3年

http://www.taxi-japan.or.jp/content/?p=article&c=575&a=15

 

2. 女性役員運転手が少ない理由とは

 

女性の役員運転手が少ない理由を考えてみます。

 

雇用する側が敬遠する理由として考えられるのは、やはりライフスタイルの変化による離脱です。

女性は男性に比べ、結婚・妊娠・出産といった理由から、退職してしまう可能性が多くあります。

できれば長期で働ける男性の方がよいと考える企業が多いと思われます。

 

では働く側としては、なぜ役員運転手は敬遠されるのでしょうか?

「仕事内容」「必要なスキル」「勤務状況」の3点から考えてみましょう。

 

2-1. 役員運転手の仕事

 

役員運転手の主な仕事は、担当する役員やVIPを目的地まで安全にお送りすることです。

このほかにも車の清掃や管理も行っています。

 

また渋滞情報や事故情報、工事の情報などのチェックとルート設定も仕事のひとつです。

役員のスケジュールを円滑に進めるためにも、これらの作業は欠かせません。

万が一渋滞にはまってしまっても、別のルートを即座に思い浮かぶようにする必要があります。

 

しかしこれらの業務が男性向きだとは考えにくいうえに、役員運転手は重たい荷物を持つこともありません。

仕事内容が女性の役員運転手が少ない原因ではなさそうです。

 

2-2. 役員運転手に必要なスキル

 

では役員運転手に必要なスキルで考えてみましょう。

 

<役員運転手に必要なスキル>

・運転技術

・ビジネスマナー

・守秘義務の徹底

・細やかな心遣い など

 

当然のことながら高度な運転技術は必須です。

また接する方は役職のある方が多く、身だしなみや言葉遣い・挨拶など、とくに高度なマナーを求められます。

 

さらには車内で耳にしたことを決して他言しないこと、役員に対し細やかに心配りできることなどが必要です。

 

このようにスキルも決して男性の方が優位ということはありません。

むしろ細やかな心配りは、一般的に男性よりも女性の方が得意なジャンルと考えられているのではないでしょうか。

 

2-3. 役員運転手の勤務状況

 

最後に役員運転手の勤務状況を考えてみます。

 

役員運転手の業務の特徴として挙げられるのが、他のドライバー業務と比べ待機時間が長い点です。

多くの役員運転手は、運転時間よりも待機時間の方が長くなる傾向にあります。

 

そしてもう1点の特徴が、長時間労働になりやすいことです。

 

担当する役員にもよりますが、役員運転手を雇用するような企業の役員は皆さん多忙です。

夜間の会食や休日の接待ゴルフなども多く、それに合わせて仕事をする役員運転手は、時間外労働が多くなります。

代わりのドライバーがいるわけではないため、かなり時間が不規則になってしまいます。

 

女性は妊娠や出産、育児などで長時間労働が難しい方も多く、残業や休日出勤がある仕事は敬遠しがちです。

そのため役員運転手の業務も女性が少ないことが考えられます。

 

3. 女性の役員運転手を雇用するメリット

 

女性の役員運転手は非常に少ないものの、雇用すれば多くのメリットがあります。

男性と比べ、どういったメリットがあるのか確認してみましょう。

 

3-1. 社外の評価UP

 

1つ目は、社外の評価がアップすることです。

 

女性の少ない業種にもかかわらず、女性が活躍している企業は、労働環境がしっかりしているという印象を与えられます。

女性が長く活躍するためには、産休や育休・時短勤務など、労働環境の整備が必要なためです。

 

少子高齢化で労働者人口の減少が叫ばれる中、女性活躍推進法も施行されました。

そういった点も後押しし、イメージアップへとつながる可能性も大いに考えられます。

 

3-2. コミュニケーションの円滑化

 

男性と比べ女性は細やかな気遣いや協調性が高いと言われています。

もちろん人それぞれですが、女性が一人いるだけでその場が和むと感じる方が多いのも事実です。

 

活発なコミュニケーションを求める女性も多く、少なからず社内に影響をもたらす可能性もあるでしょう。

 

3-3. 女性役員の気持ちが分かる

 

女性の役員は、男性よりも女性の役員運転手を希望される場合も考えられます。

女性役員ならではの悩みや苦労はやはり同性の方が理解しやすいものです。

 

また女性ドライバーの方が威圧感もなく、安心して乗車できると感じる方もいらっしゃいます。

 

4. 女性の役員運転手を雇用するデメリット

 

とはいえ女性の役員運転手を雇用するには、デメリットもあります。

 

そもそも産休や育休など制度を整えることが大変です。

実際、産休や育休中の代わりの役員運転手の手配が非常に困難です。

 

4-1. 戦力の維持が難しい

 

産休や育休など、働き方を自由に選択できるようにしたとしても、問題点は残ります。

産休・育休中の人員の確保です。

 

妊娠や出産はいつ訪れるか分からない不確定要素。

そのために常にもう一人人員を確保しておくことはできません。

 

一人抜けてしまっても業務が遂行できるだけの戦力を維持するのは会社にとって大きな負担。

 

役員運転手の業務は、従事する女性にとっても、採用する側にとってもリスクがあるのです。

しかし解決方法もあります。

 

5. 産休・育休中は派遣・請負の役員運転手

 

女性の役員運転手が産休・育休などで長期離脱する場合、短期間だけの雇用では人材が集まりにくいことも考えられます。

 

そういった際に便利なのが、派遣・請負会社の役員運転手です。

役員運転手専門の派遣会社であれば、月極契約で1年程度の期間で人材を紹介してもらうこともできます。

 

早い段階で依頼すれば、引き継ぎ期間として数日女性役員運転手と一緒に業務を行ってみることもできるでしょう。

 

また派遣・請負会社のメリットは、スキルが身についた人材を紹介してもらえます。

派遣・請負会社では、会社によって研修内容に違いがあるものの、ドライバーに対し必要な知識や技術の研修を行っています。

そのため依頼側は、教育に時間をつかう必要がありません。

 

派遣・請負会社の中には、数時間から依頼できるスポット契約を扱っている会社もあります。

スポット契約でいくつかの会社のドライバーを比較してみるのもおすすめです。

 

おすすめの会社のひとつに、「セントラルサービス」が挙げられます。

月極・スポット契約両方を取り扱っており、きめ細かな研修に定評があります。

興味のある方は、一度問い合わせてみるとよいでしょう。

 

6. まとめ

 

役員運転手の中で女性の割合はまだまだ多くありません。

 

雇用する側が女性を敬遠する理由は、結婚や出産による離脱が不安材料としてあるためです。

また雇用される女性が敬遠する理由は、長時間労働や休日出勤の多さが挙げられます。

 

ただし女性の役員運転手を雇用することには、メリットも多くあります。

 

労働環境を整備することで、多くの問題は解決するはずです。

派遣・請負の役員運転手を上手に活用し、よい人材を確保しましょう。